夢は願うと共に行動することによって叶う、そしてそれには人の力が必要。
そのことをまざまざと見せつけられた素晴らしいプロジェクトがあります。
以前、「
金星にメッセージを飛ばそう!探査機あかつきに載せて。」でご紹介しましたがかいつまんで説明を。
JAXAが宇宙に飛ばす探査機のバランスウェイトとして使われる、アルミのプレートに焼き付けるためのメッセージを募集していたのですが、100名規模の団体だと文字だけでなく絵を載せられるということで、当初は100名を目標に署名を集めるサイトが立ち上がりました。
キャラクターはVocaloid(ボーカロイド)初音ミクの派生キャラの「はちゅねミク」。
匿名100名募集! ミク絵を金星探査機に貼りませんか? - PukiWiki100名は匿名でもOKということもあり、Twitter上で情報も瞬く間に広がり、あっという間に100名を達成しました。
その次は目標を1000人にしましたが、それも達成。
載せる絵は初音ミクの発売元であるクリプトン・フューチャー・メディアがOKを出したこともあり、「初音ミク」と「はちゅねミク」の両方が仲良く載ることに。
その次に起きたことは、「1万人署名を集めればパネル(8cm×12cm)を1枚貸し切りOKにする」というJAXAとの約束でした。
今までのペースからでは正直言って、途方もない数字のように思われました。
それでも、パネル貸し切りでミクを宇宙に送りたいと願う人々の行動力は素早かったのです。
日本国内だけでは数に限りがありますので、次々と他の言語への翻訳が作成され、プロジェクトは世界規模に発展していきました。
日本語、英語、韓国語、中国語、フランス語、ロシア語、エスペラント語の7カ国語のサイトが作られ、実際の署名も外国語で記されたものが多く見られるようになり、世界の国々でも、この日本の探査機への興味が高まりました。
金星探査機「あかつき」に初音ミク絵を搭載する署名プロジェクト - 応援ページ日々更新される署名人数、何が書いてあるのかすら分からない外国語の応援メッセージを見に行くのに、応援している人たちはわくわくしたものと思います。
そして、署名の結果は、1/6締め切りで13,849人分もの参加があり、ゆうに目標を上回りました。
ちなみに、やはりというか、すぐにイメージビデオも作られ、ニコニコ動画とYouTubeにアップされました。
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【SOMESAT】Miku to Venus 【金星探査機あかつき応援】‐ニコニコ動画(9)また、一方で、搭載するイラストをピアプロ(個人クリエーター向けSNS)にて公募する企画が持ち上がり、80点ものイラストの応募が寄せられました。
今は最優秀賞や特別賞の発表がされています。
PIAPRO(ピアプロ)|SOMESAT「あかつき」支援部×ピアプロ緊急コラボ主催の超電磁P(森岡澄夫)さんは言います、
ミクが宇宙へ飛んでいったら楽しいかな,と空想することは簡単です.しかし,それを現実世界での出来事に変えようとしたとき,実にさまざまな障壁にぶつかることになります.それを愚痴ったり考え込んだりしているだけでは何も進みません.失敗を恐れず体当たりでぶつかる時にはぶつかってみて,初めて新しい世界が開けます.
(中略)本件は私一人が成し遂げたものなどではありません.私一人が何をしても大した結果を生み出せるはずがありません.初音ミクの世界で最高に素晴らしい点は,ミクを媒体に魅力的な方達が自発的につながり,それによって驚愕するような飛躍的成果が出ることです.今回の活動の一連の経過が,それを何よりも雄弁に物語っています.
今回の件は特にネットを通じて人の協力を得て夢を叶えるというケースの素敵なお手本だと思います。
一見途方もないことでも、夢の形が具体的で人の共感を得られるだけのメッセージ性を持っている場合、かなりのスピードで進んでいくのだと感じさせられました。
何と言っても、私もこのプロジェクトを追いかけて署名してRTして、署名人数をウォッチして、イラストコンテストを眺めてと、とっても楽しかったですからね。
あかつきの打ち上げは2010年度中に予定されています。みんなの思いを乗せたプレートは金星周回軌道に投入されるということです。
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posted by しゅうまい at 20:51
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